使ってはいけない断熱材

  • 投稿日:2019.1.26
  • 構造/性能

断熱材の役割は、夏涼しく、冬暖かくあることが一般的です。

加えてもうひとつ大切なことが、家を湿気(腐朽菌)から守るために、断熱材自身が呼吸をするものを選択せねばならないということです。

いくら高性能な断熱材を選んでも壁の中で結露を起こし徐々に性能が損なわれていくものを選んではいけません。

ここでは、使ってはいけない断熱材を、使うべき断熱材という視点からご紹介していきます。

 

羊毛ウール

高い調湿効果を持った羊さんの断熱材です。

家づくり勉強会では、実際に水分を含ませてその性能を実験しています。

初めは水分を含みしぼんでしまうのですが、徐々に湿気を吐きだし元のフワフワ感を取り戻します。

これが呼吸する断熱材です。そうでないものは、湿気を吸い続けいずれはぺったんこになり断熱性能が損なわれ壁の中で結露し、カビ・腐朽菌が発生しシックハウスの原因となります。

 


隙間なくスイッチボックスの裏もしっかりと充填される

 

セルローズファイバー

羊毛と同じく高性能な断熱材です。新聞の古紙を原材料としこちらも高い調湿効果が得られます。

壁内にパンパンに吹き付けることで防音効果も絶大です。

隙間なく詰め込み、壁の中で沈下もしないので、ずっと性能を保ってくれます。

 

充填したあとの冬の工事は暖かく、夏は涼しい環境になる

シートの内部はセルローズファイバーがパンパンに充填されている

 

つまり使ってはいけない断熱材とは、湿気を吐きださずにカビ・喘息・アレルギーの原因に直結するもの。

繰り返しの調湿でその性能がなくなってしまうもの。

おまけで、飛散すると健康被害につながるガラス繊維のもの。
(リフォームで後からのエアコン配管などで外壁を打ち抜いたり、工事中も施工管理がきっちりなされていないと危険です)

そして断熱をしっかりしたあとは、気密、換気、です。こちらはまたの機会に。

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