木の家は鉄やコンクリートの家よりも弱い、と思っている方がとても多くおられます。
しかし、重さあたりの強さで比べてみると・・・
杉板で、引っ張りで鉄の約4倍、圧縮抵抗でコンクリートの約6倍も強いのです。
ここにいう「引っ張り」とは、材料が自分の重さ(自重)にどれだけ耐えられるかという限度をいいます。
「圧縮強さ」とは、押しつぶす力に耐える強さをいいます。
共に、材の強度を決定づける指標となる数値です。 重さあたりで測るのはズルイといわれるかも知れません。
しかし、心配な地震の時にどれだけ耐えられるかが問題だとしたら、この測り方は理にかなっています。
何故なら、地震力は自重に加速度を掛けたものですので、建物が軽いということは、その分、建物に加えられる地震力も小さいことを意味します。
このため、基礎工事も、重い鉄やコンクリートの建物よりも軽くて済み、経済的です。
木は、上に成長して行く性質を持っていますので、タテ方向(繊維方向)に強い性質を持っています。
柱の頭部に、重い梁を載せても耐えられるのはこの木の持つ性質がものをいっているからです。
鉄の弱点は錆です。
木の弱さは腐ったり、シロアリ被害に遭ったりすることです。
木の腐朽菌が繁殖している場所は、たいがいジメジメしている湿気の多い場所です。
木の腐りを避けるには、通風換気を高めること、また土台などに殺菌性の高い成分をもった、ヒバ・ヒノキなどの材を用いることです。
土台などの部位に、辺材ではなく心持ち材を用いるのは、辺材は生育時に流動していたデンプン質を残していて、腐朽菌が繁殖しやすいからです。
こうした腐朽対策は、シロアリ対策においても有効です。
心材は耐蟻性が高く、辺材は低く、またシロアリは水分の多い木に寄り付き、とりわけ腐朽している木に誘引されやすい性質を持っています。
シロアリ対策として薬剤処理が多用されていますが、健康被害や土壌汚染の面から問題視されています。
本来シロアリは、枯れ木を早く腐葉土にしてくれる森の掃除虫であり、風通しが悪く、湿気と暗黒が彼らの住み処でした。
人の住まいは、その逆を望みます。
陽の木の家の床下は基礎の構造でシロアリを防ぎます。
OMソーラーで床下の換気ができ、常に乾燥した床下空気室には木材の腐朽菌も繁殖できません。
その上で人体に無害のホウ酸の防蟻処理を施しています。
これにより
4重もの対策をしてはじめてシロアリに対し安心できる構造が完成します。