1年経ったi-works住まい手様宅をお客様と一緒に拝見してきました。
暮らしの様子、見学の様子を複数回に分けて投稿しています。
第8回は「仕事をセミリタイアしたくなるほど家が好きに」です。
家にいるときも「外」を感じられれば、そこはずっといたくなる空間になります。
大きな1枚の窓から入ってくるのは、遠くが見える空、緑、風、光、自然や生き物の音、四季の香り。人は自然の中に居ると心地いいと感じます。要素は全て外にあるのです。本来空気も室内よりも外の方が新鮮です。
そこでi-worksがなぜ心地良いか。それは人の五感と呼応する家であることが大きな理由かもしれません。先に挙げた要素は、人が心地いいを判断する視覚・聴覚・触覚・嗅覚です。
もちろん室内側に目をやれば、無垢の木の肌触り、香り、木目のゆらぎ、自然の塗り壁の香りなど、たくさんの豊かな外を感じられるようになっています。例えばお鮨屋さんで、カウンターや箸などが天然木なら味覚にも作用してきますよね。子どもが舐めても安心できる玩具は全て自然素材です。
i-worksでは五感に加え、デザインが素晴らしいという意匠上の設計作法で住む人、訪れる人を魅了しているのです。
結果として、今回の住まい手様は「早く仕事を落ち着かせて、家にいる時間をもっと長くしたい。ずっとこの家にいたくなるんです。」そう話してくださいました。
これは、日々の仕事を早く終わらせて家に帰ってきたいという意味と、豊かな余生を送るためのセミリタイアの両方の意味があります。
ソーラーコムは長く木の家づくりをしてきて、「旦那やこどもが寄り道をせずに早く家に帰ってくるようになった」とおっしゃる方がとても多く、将来的にもっと長くこの家にいたいと感じるのは自然のことなのです。たとえ本人たちは無意識でも、会社や学校では絶対に感じることのできない木の家の空気を本能が求めているのかもしれません。
住まい手のご主人は、見学中もずっと笑顔・穏やかという言葉がぴったりで、打合せをしていた頃よりもさらに雰囲気が良くなったと勝手ながら感じました。
家が趣味、家時間が趣味であると語ってくださり、それはもう建築が趣味と言っても過言ではないご様子でした。自分にとって素晴らしい建築は、我が家であると言えるのかもしれません。奥様はそんなご主人に多くをお任せになられていましたが、主戦場であるキッチンまわりはもちろん、やはり一番きもちのいい居間や便利な外物置玄関に感動されておられました。
ご主人と奥様の家への愛情が、来客にも家にも伝わり穏やかな空気を作り出しているようでした。広い心が育まれる家をみたような気がします。
そして定番となった、「来客が長居してしまう」というソーラーコムの木の家最大のデメリットがやはりここでも。ずっと居たくなる土地と建物の空気の良さがありました。
今回は感情的な部分にフォーカスいたしましたが、これらをつくるのは、メーカー品ではなかなか表現することができません。建物の内外の多くを自然素材で作っているから森の中にいるような住まい方ができるようになるのだと常々思います。
やはり小さくても豊かに暮らすi-worksのコンセプトそのままに、ずばり予算のかけどころは、土地と建物は小さくして、質をどんどん上げていくということを意識してみてください。
床・壁・天井・建具・設備・外構を極力自然素材を用いる。
日々の手入れの手間などは吹き飛ぶほど、心豊かに暮らせるはずです。
次回、第9回は「毛布のいらない冬」です。
伊礼さんのお話で分かるi-worksの設計作法と実際の建て方 勉強会