1年経ったi-worksの住まい手様宅をお客様と一緒に拝見してきました。
暮らしや感想を皆さんにシェアしたいと思い複数回に分けて投稿しています。
今回は住まい手のご主人のお話。
設計段階から「和室を自分の部屋にする!」とニコニコお話いただいたのを思い出します。i-works1.0で一番落ち着きある空間がこの和室。低い天井に屋根勾配に合わせた斜め天井が小さな空間のアクセントになっています。
低く抑えられた窓高さに合わせて造作花台があり、部屋側からも外側からも心地よさが伝わります。
家具の選び方も小さな空間にさりげなく調和しています。
そんなご主人も、住んでみると他の板間の部屋もとても気になっているご様子。ルーフバルコニーと繋がる四畳半の部屋はベッドと机だけが入るとてもコンパクトな空間です。このそれでいて収納建具は大きく造作されているため、ここも狭さを感じさせません。
「こどもが出て行ったらこの部屋に引っ越そうかな」と将来の計画をされておられました。
その際にはぜひバルコニーの床の板貼り工事をぜひ。
もう一つ引っ越し先の候補になるのが、階段あがってすぐそばの部屋。こちらも遠くが眺めることができ空が広がる気持ちのいい空間。吹抜けと面しているのでダイナミックな勾配天井を目にしながらのんびり過ごすことができます。
今は奥様の部屋になっているこの部屋も実はご主人のお気に入り。「やっぱりこの部屋もいいな~。小屋裏への収納階段もあるし」というご主人。「どないやねん」とご主人の家好きの様子に奥様も笑顔で応じておられました。
i-worksのコンセプトでもある「行く先々に楽しみな居場所をつくる」。まさにこれを住みながら感じているようでした。
部屋だけではありません。1階の収納兼ワークスペースでは書きものをしたり、女性陣のお化粧の場所になったりと、機能性と居場所が両立されています。間仕切りがなくても別々の時間を過ごすことのできる「居場所」はとても大切なのです。家族といえども個々の暮らしは必ず大切にする設計です。
こんな家づくりなら将来夫婦2人での暮らしになっても荷物部屋のようなことにはならずに、すべてが使われている「生きた部屋」にすることができます。将来荷物部屋のようになってしまうと、土地建物の不動産代として失い続けることになりかねません。
愛着ある部屋にするために小さく、その全てを有効に使い続けることが秘訣なのかもしれません。
次回、第11回は「憧れの階段・憧れの窓」です。
伊礼さんのお話で分かるi-worksの設計作法と実際の建て方 勉強会