伊礼智・i-works

 

建築家 伊礼智氏の建築は多くの人に愛され、心地よさと意匠性を兼ね備えた住宅設計で訪れる人々を魅了し続けています。その設計作法を標準化したことで、伊礼建築の名作「i-works」が生まれました。「i-works」に身を置けば、多くの人が「この家に住みたい」と感じます。住む人にとってだけではなく、建物を目にする人、街の景観にも貢献するのが、豊かな自然と考えをともにする伊礼建築の魅力です。

12の設計作法

伊礼建築には、心地よさと意匠性を兼ね備える、代表的な12の設計作法があります。
ソーラーコム施工の「豊中の家」と「i-works」を実例にご紹介いたします。

01
プランは
シンプルに
02
多機能な廊下
03
対角線の効果を
活用
04
行き止まりのない
動線
05
プランの要は
バックヤード収納
06
外部とつながる
07
天井の高さは
ひかえめに
08
建具の高さは
最大限
09
照明のない天井
10
風景を楽しむ
肘かけ窓
11
家具のサイズは
つつましく
12
家具を浮かせる

伊礼さんの師でもある多くの先達から脈々と受け継がれてきた、誰もが心地よく感じる大切な設計作法です。普遍的で真新しいことは何も加えず、シンプルで奥ゆかしく、豊かな暮らしを送ることができます。

「12の設計作法」詳しくはこちら

家具や照明を定番化

定番化には理由があります。
先達の建築家、吉村順三氏は「住み心地の良し悪しは家具との繋がりがあるかどうか」とお言葉を残しておられます。
腰掛けることが楽しくなる椅子、家族の食事が楽しくなる灯り。なんでもない日常の動作に幸せを感じる、そんな家具や照明が選定されています。
後述の「豊中の家」のご夫妻は、先達建築家、奥村昭雄氏作の「はんぺんチェア」を長年愛用。そのご縁が今回の伊礼さん設計の平屋に住むことと繋がりました。

大量生産される家具には、ホルムアルデヒド放散等級の規制がないため、住宅建材として使用が禁止されているレベルの建材がその家具にはたくさん使われてしまっています。
価格・見た目・デザインも大切ですが、使い心地、健康面の安全性、一生使える、と言える家具を探すことも暮らしを豊かにする秘訣です。

家具・照明を詳しく見る

伊礼智の提案住宅

伊礼氏が唱える「提案住宅」とは、施主様のご要望をできる限り詰め込んできた一般的な「注文住宅」とは違い、全体のバランス、まとまり、統一感を持ったひとつの住まいとして「ご提案」をする形のことを言います。テーマ無くご要望を目一杯詰め込みすぎた結果、まとまりがなくなってしまう注文住宅は、地域工務店が改善していく点だと考えます。

「豊中の家」に住むご夫妻の暮らし

設計:伊礼設計室 造園:荻野寿也景観設計 施工:株式会社ソーラーコム

ご夫婦ふたり、伊礼建築で暮らす

i-works1.0 の暮らし

4~5人家族の名作。真四角のプランでもっとも人気と安定のあるタイプ。住宅密集地などの地域性、住まい手の要望に合わせアレンジを積み重ねています。
2020年夏にi-works1.0和歌山で製作した「i-worksの設計作法」の動画も合わせてご覧ください。

i-worksへの感想の声

大阪 豊中にオープンした、i-worksモデルハウス(設計:伊礼設計室 施工:ソーラーコム)をご見学いただいたお客様の感想を一部ご紹介いたします。その感想の理由をソーラーコムが解説していますので合わせてご覧ください。(「声」をクリックすると解説文が表示されます)

i-worksを訪れた方々の声

縁側がすごく良い

大きな窓、ウッドデッキ、深く出ている軒の空間をとても大切にしています。室内と緑豊かな外をつなぐ、大切な中間領域です。これも設計上の理由はあるのですが、もっと大切なことはヒトの「なぜか心地いい」という感覚です。子どもたちが建物に入ってどういう動きをするのかと観察していると、真っ先に一番気持ちのいい窓辺とデッキに走っていったことを思い出します。ピクニックだと言ってずっと外で楽しんでいました。

天井の高さに不安を感じていたが、開口部の位置と大きさが絶妙で広がりを感じた

天井高は抑える面積、抜く面積のバランスが大切です。言い換えるとコンパクトで安心できる部分とゆとりや開放感のある部分です。同時に計画する窓や建具の開口部にも秘訣があります。開口部同士の高さを揃えて視覚的に広く見せたり、対角線上に窓を設けて視線を抜いたりと、天井の高さの設計には欠かせない関連性があります。
  これらにより一般的には低い天井高2100mmが心地よい空間となるのです。

んでみたい

ある意味これ以上の言葉はないのかもしれません。住んでみたい、心地よいと感じる理由は伊礼さんの数ある設計作法をもとに作られ、そのすべてに意味があります。天井の高さや、選ぶ照明・家具が何故それなのかも理由のひとつなのです。

木のぬくもり、香り、紙の味わい、清潔感があって落ち着く

i-works豊中モデルハウスでは、内装に土佐和紙と卵の殻を原料とした塗り壁を採用し、壁と天井を白くしました。それが清潔感につながり、また室内の照明が少なくても反射光で柔らかな落ち着きある空間になっています。ツルツルした漆喰壁で仕上げるのもいいでしょう。木のぬくもりや香りは、檜や杉の床板、また構造材も無垢の木を使用しているので、家全体が優しい木の匂いに包まれています。

空間が広々して気持ちがいい 全館空調も快適

間仕切りばかりの個室…という考えはi-worksはじめ、私たちにもあまりございません。長く住める家なので、子・孫の世代になって家族構成が変わっても、家具や収納で簡単に間仕切れるように設計されています。その証拠に、個室に1つエアコン設置という考えもなく、どこにいても同じ室温になるようOMソーラーの全館空調で設計しています。リビングは温かいのに脱衣場やトイレがとても寒いという健康面で危険な環境も作りません。とても緩やかな気流でほとんど風を感じないので、エアコンの直接の風が苦手な方にお勧めです。また、常に家じゅうを空気が動き換気されているので、長時間留守にしても帰宅時、嫌な臭いを感じることもありません。

子どもたちがとてもうらやましそうにしていた

一番嬉しいお言葉かもしれません。子どもたちは感性豊かで真っ直ぐです。建物が完成してからも、近所のお子さんが「ママ僕この家に住みたい~」と言ってくれた姿が印象的でした。子どもに好かれる家ってとても嬉しいです。
伊礼さんと直接お話しをされた方々の声

「家は小さくても居場所があればよい」という言葉が印象的でした

建物を一回り小さくして、内装、家具、お庭のグレードを上げて豊かに暮らすというテーマです。2帖、3帖の畳コーナーが未だに一番人気があるという話は必聴です。

標準化されていることが住まい手にとっても住み心地・居心地の良い空間になることを知った

住宅の標準化は希望一杯のお客様にとっては「希望が叶えきれないのでは?」とのご意見も時々いただきます。しかし要望をパンパンに詰め込んだ家が快適か、というとそれも違うように思います。i-worksには日本人の感覚にあった間取りの黄金比のようなものあり、多くの見学者様を魅了します。

優しい口調が素敵で、素人にもわかりやすく、噛み砕いた話が聞きやすかった

伊礼さんの魅力は、お人柄が作品に現れているところです。専門的な内容も一般の方にもわかりやすい言葉で説明してくださいます。
講演のVTR上映イベントを不定期に開催していますので、気になる方はご連絡ください。

伊礼さんが、自分が住むならi-works2.0とおっしゃったのが印象深かった

私たちはすぐに広い家、広い収納を求めてしまいますが、その考えをもう1度見直してみるといいかもしれません。コンパクトなら、手入れも、価格も、光熱費も、コミュニケーションも、いい方向に働きます。自分の暮らしを家に合わせていく楽しみもあります。こんな暮らしができればなぁという理想をお持ちの方ならどなたでもチャレンジし甲斐があると思います。